水道水の放射能 [放射能]



 これまで 色々と電卓で数字遊びをしてきましたが、水道水からの内部被曝がのこっていました。

 柏市の水道水の計算ですから 柏市水道部の発表資料を使えばよいのですけど、検出限界値が高くて ちょっと使いにくいデータです。
 何より セシウムで一度も有効な値がないのが 致命的。

 仕方がないので 日本分析センターデータを混ぜながら またまた電卓を叩いてみましょう。

 成人の飲料水の摂取量は 暫定規制値の導出に用いられた「1.65L/日」を用います。


1、ヨウ素131

 最初に 柏市水道部の資料を見てみましょう。

 3月23日に110ベクレル/Kgのヨウ素131が検出された後、25日に33Bq/kgと26日にも 14Bq/kgが出ています。
 3月24日には検査が行われておらずデータがない上に、3月27日以降は「未検出」が続いています。

 柏市が検査を始める23日の前にも 22日には東京都水道局で210Bq/kgが検出されていますし、日本分析センターのデータでは 3月18日から混入が始まっているのが分かります。
 個人的には 3月15日に最初のフォールアウトがあったのですから、その時から汚染が起こっていてもよいように思うのですけど それを裏付ける証拠はありません。

 とりあえず、実測値があるところはナマの数字を、測定が行われていない日は その他の場所の数字から類推して 表を埋めてみましょう。

柏市水道部実測値

 類推値で補完 

3月18日~21日 (データなし) 10Bq/kg 検出限界値
3月22日 (データなし) 336Bq/kg ココの第7報より
3月23日 110Bq/kg 110Bq/kg
3月24日 (データなし) 45Bq/kg 他水道局から類推
3月25日 33Bq/kg 33Bq/kg
3月26日 14Bq/kg 14Bq/kg
3月27日~31日 (不検出) 10Bq/kg 検出限界値
4月1日~10日 (不検出) 10Bq/kg 検出限界値
4月11日~20日 (不検出) 5Bq/kg 半減期から類推
4月21日~30日 (不検出) 2.5Bq/kg 半減期から類推
5月1日~10日 (不検出) 1Bq/kg 半減期から類推
5月11日~20日 (不検出) 0.5Bq/kg 半減期から類推
5月21日~31日 (不検出) 0.25Bq/kg 半減期から類推



 類推した汚染度で 1日1.65リッターずつ 水道水を飲んでいくと 5月末までに1350ベクレルのヨウ素131が口に入ることになります。
 ヨウ素131の 預託実効線量への換算係数は 成人で「2.2E-2〔mSv/kBq〕」。

 これらを掛け合わせると ヨウ素131からの被曝は 約29.7μSvと見込まれます。


2、セシウム134

 放射性セシウムは 柏市水道部では不検出ばかり。

 仕方がないので、日本分析センターのデータを見てみましょう。

 実際に出ている数字は そのまま使うことにしますが、検出限界が分かりません。
 表の中で一番小さい「0.25ベクレル」なのですが、0.4ベクレル付近で数字の連続性がなくなっています。
 調べてみると 日本分析センターでは 別な調査で検出限界を「0.5ベクレル」としているようです。
 水道水の調査で同じ検出限界なのかは確信がもてませんが、公表されてる日次の数字と整合性がありそうなので これを使うことにしておきます。

 セシウム134は 半減期が長いですから、来年まで ずーっと 検出限界値でコンタミが続くと考えましょう。

 実際に検出された数字の合計は 21.7ベクレル。
 不検出日と来年3月18日までの残り日数の合計「272日」に 検出限界「0.5」を掛けあわせて 136ベクレル。

 毎日1.65Lずつ 水道水を飲み続けると 口に入るセシウム134は 全部で260.2ベクレル
 セシウム134の 預託実効線量への換算係数は 成人で「1.9E-2〔mSv/kBq〕」。

 これらを掛け合わせると セシウム134からの被曝は 約4.94μSvと見込まれます。


3、セシウム137

 これも日本分析センターのデータを見てみましょう。

 不検出の日には 0.5ベクレル」を検出限界と見立てて使用します。

 あとは ひたすら電卓を叩いて計算すると、1年間で口に入るセシウム137は 256.2ベクレル
 セシウム137の 預託実効線量への換算係数は 成人で「1.3E-2〔mSv/kBq〕」。

 これらを掛け合わせると セシウム137からの被曝は 約3.33μSvと見込まれます。


4、ちょっとまとめ

 平成23年3月18日からの1年間で 水道水を毎日1.65Lずつ飲み続けると、合わせて 38.0μSvの被曝になると予想されます。

 年間で通してみると あまり大きな数字はならないんですねえ。


 (追記)

 この資料にある調査、大掛かりにストロンチウムとプルトニウムを調べるようですが 9月の結果が待ち遠しくもあり 心配でもありです。



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