尿中セシウム 補足 [放射能]


 前回の記事を書いた後、自分の計算の正誤を確かめたくて 某週刊誌を立ち読みいたしました。

 私の予想は「気を付けていた人だったら数ベクレル、気にしていなかった人だったら一桁後半~十数ベクレル」だったのですが…

 記事の数字は「0.4Bq/kg」となっておりました。

 検査を受けたお子さんを持つお母さんはショックを受けているでしょうが、これはかなり低い数字です。

 いつの時点の検査かを読み落としてしまったのですが、7月の数字だとすると1日平均約0.8Bq以下しか口にしていないということです。
 8月に入ってからの検査だとすると 0.7ベクレル。
 一年間 これと同じ水準を続けられれば 内部被曝は一桁μSvになります。
 (小児の体内半減期 60日、一日尿量1.5Lで計算)

 厳しく対策をすれば ここまで減らせるんですねえ。
 数字はともかく、どういう対策をしていたのか とても気になりました。


尿中のセシウム問題 [放射能]


 前々回のコメント欄で、尿検査の話題が出ました。
 また、ちょうど最新号の「AERA」の記事も 関東圏でも尿にセシウムが出ているとの見出しになっています。
 記事は確認していないのですが、ありうる話というか 現状だと出ないほうがおかしい状態でしょう。

 ごくごく単純に、体内の半減期が90日で 摂取したセシウムがすべて尿から排出される仮定で考えてみます。
 半減期90日だと 1日の減少量は0.767%にあたります。
 セシウムの検出限界を 日本分析センターにならって「0.5Bq/Kg」で検査したとすると、尿量が1日1.8リットルで 排出量は1日0.9ベクレル。
 体内に約117ベクレル以上の放射性セシウムが存在すれば 尿検査で陽性になるでしょう。

 またまた 極度に単純化した仮定を置いてしまうのですが、放射性セシウムが毎日均等に入っていたとすると 震災後5か月で117ベクレルの蓄積になるのは 1日量にして1.3ベクレル摂取していた状態です。
 1日に摂取する食品を1.5キロとしても 平均して0.87Bq/kg以下の食べ物を食べ続けている人でなければ 尿中にセシウムが出ているものと予想します。
 この状態を1年続けると 年間のセシウム摂取量は約314ベクレルで、年間の内部被ばく量は5.87μSvとなります。

 山勘計算のところでも書きましたが、この1ベクレルを切る水準は 今の日本の食品検査では検出限界の二桁下。
 静岡のお茶からも三桁ベクレル検出されていることを考えると、1日1ベクレル以下の生活をすることは 東日本住民にとっては極めて困難でしょう。
 柏市民 あるいは関東圏の住民を集めて尿検査を行えば、ほぼ全員で尿中にセシウムが出ているものと予想いたします。


 では、どのくらいの量のセシウムが出ているのかも かなり大雑把ですが 予測してみましょう。

 厚生労働省の試算では、平均的な国民の内部被曝量を111μSvとしています。
 この数字は 年間5942ベクレルのセシウムを摂取することに相当し、一日量では16.3ベクレル。
 震災後5か月での体内蓄積は1474ベクレルとなって、一日に排出されているのは約11ベクレル。
 尿中の濃度は6.28ベクレル/kgとなります。

 非常に粗い仮定を置いたうえでの試算ですが、東日本で生活していれば 尿に一桁ベクレルのセシウムは出ているはずです。
 震災後から 放射能に気を付けて生活してきた人でも一桁ベクレル、食生活をエンジョイする方針の人だと10ベクレル台のセシウムが出ているのではないかと考えます。
 逆にいうと、千葉県の水道水の検査のように 検出限界を「10ベクレル」と決めつけて、それ以下を足きりにするような調べ方をすれば 住民の半分程度は「未検出」扱いになってしまうでしょう。

 もっと想像を進めて 東京都の水道水の検査のように検出限界を「20ベクレル」としてしまえば、多くの住民を「未検出」にできるでしょう。
 尿中で20ベクレル/kgのセシウムが出る状態だと、1日のセシウム摂取量は51.8ベクレルで 年間で18923ベクレル食べてしまうはずです。
 食品の平均になおすと35Bq/Kgですから そうなると年間の被曝量は 約350μSvになります。
 結構な数字を食べてしまっていても、検出限界さえ ちょっと上げれば 見た目の良い結果を作ることができそうです。


 セシウムが尿中に出ているということは もちろん愉快なことではありません。
 でも、311後の生活では 身近に大量のセシウムがある状態から逃げることはできないでしょう。
 たとえ関西圏に行ったとしても 食品からセシウムが消えることはないのです。
 どこまで許容して生きるかが すべての人に問われているのだと考えます。


・ちょっとした希望

 もし 尿中のセシウムを調べるなら 十分に低い検出限界で計測してほしいのです。
 あと 手間はかかるのですが 「XXベクレル/kg」という数字だけではなくて、蓄尿をして1日あたりの排泄量も知りたいのです。

 欲を言い始めれば限がなくて、たくさんの人を調べてほしいし 経時変化も知りたいし 地方ごとの数字の分布もしりたいところ。
 放医研が福島県民の事前調査をやったはずなのに データが出てきていません。
 論文にまとめる時間が必要なのかもしれませんけど、生活にかかわることですから 生データを早く開示してほしいものです。



柏市 木造住宅の実測例 [放射能]


 先日、コメント欄で書き込みがありました ゆでがえるの家の中での線量率です。

 柏市西部の小さな庭付きの木造住宅、南西角地にあります。
 測定している部屋は どちらも道と庭に面した 南西角の部屋です。
 部屋の中央部、床面から約50cmで測っています。

 使用しているのは ガンマスカウト。
 1時間のカウントを計測してから 線量率に換算しています。
 そのため 画面の表示よりも ブレの少ない数字がでています。
(単位:μSV/h)  天候   二階 寝室   一階 居間 
 7月20日 0.160 0.156
21日 0.175 0.150
22日 ND ND ND
23日 0.167 0.165
24日 0.171 0.155
25日 ND ND ND
26日 0.170 0.155
27日 0.172 0.145
28日 ND ND ND
29日 0.165 0.152
30日 0.184 0.146
31日 0.172 0.164
8月1日 0.170 0.145
2日 0.172 0.146
3日 0.172 0.150
4日 0.169 0.150
5日 0.179 0.142
6日 0.172 0.158
7日 0.182 0.145
8日 0.168 0.145
9日 0.172 0.154
10日 0.175 0.162


 ちなみに 庭の線量率は場所によって異なるのですが、0.25(アプローチ部分・コンクリート)~0.45(花壇前・土)μSV/hといったところ。
 木造住宅でも それなりに遮蔽効果があるようです。

 二階は 一階より1割程度 線量率が高く、庭や道に面した部屋は そうでない場所よりちょっと線量率が高い傾向があります。
 二階の方が線量が高いのは 屋根に付着したセシウムの影響と考えていますが、高さが増した分 周辺の土地からの放射を受けやすくなっている可能性もあります。

 室内の清掃では あまり線量は落ちていません。
 5月と7月に外壁の高圧洗浄も行っていますが、目に見えて線量が落ちた印象もありません。
 庭については 芝生の剥ぎ取りと庭木の剪定の後 局所的には線量が下がったのですが 室内ではあまり変化していないように見えます。


食品健康影響評価(案)について [放射能]


 「生涯累積100ミリシーベルト」について 食品安全委員会の資料を調べていました。

 この食品安全委員会委員長のメッセージは とても良い方向と感じます。

 これについては 勝川俊雄先生素晴らしい文章を書かれています。

 ゆでがえるが意外だったのは、外部被曝と内部被曝を合算して考えることになった点を「内部被ばくのデータが極めて少なく評価を行うには十分でなかったため、外部被ばくも含まれた現実の疫学のデータを用いることとしました」と ちょっと消極的に書いていることです。
 この食品影響評価(案)概略の最大のポイントは ココだと思っていたので、ちょっと肩透かしな感じがします。
 もっと大上段に振りかぶって意気込みを語ってくるのかと思っていました。

 累積100ミリシーベルトのリスクについては「安全側に立って判断された」としながらも、「これが閾値とは言えない」と今までにない表現をしています。
 前には 「XXミリシーベルトは安全」という類の発言ばかりでしたが、安全な線が引けないことを はっきりと認めています。
  その上で、この曖昧な状態に理解を求めるという姿勢も これまでになかったものです。

 この前まで「年20mSv」を「安全」と強弁していたのに、随分と望ましい状態になったものです。


 さらに、「健康に関するQ&A」では もっとはっきり分からないことだらけであることを認めていて、分かっていることを分かりやすく書こうとしてはいるようです。
 その努力が実を結んでいなさそうなのは残念ですが、都合の悪そうなことも ちゃんと書いた上で、 どうして「生涯累積100mSv」を採用するのかを理解してもらいたいという意図は痛いほど良く分かります。

 それにしても この「Q&A」、普通の人に向けたにしては難解すぎませんかねえ。
 ゆでがえるのような にわか理系放射線オタクでは ちょっと難しい点が含まれています。
 現状では ちょっと混乱を招きかねない部分がありるように思います。

 「Q&A」にもまして、評価案の本文は激重です。
 明らかに ゆでがえるの錆付いた頭には厳しすぎる中身です。
 少し読み進むだけでも壁に当たり、資料を探しては その中の壁にもぶち当たるの繰り返しです。

「食品中に含まれる放射性物質の食品健康影響評価(案)」[PDF:1,407KB]

 相当 性根を入れて当たらないと歯が立ちそうにありません。
 どんなに頑張っても 10分の1も理解できないのかも…

 あとは 示された方向性を受けて 具体的な形がどうなるかでしょう。

1、累積100ミリが現状では達成困難な 年15~20mSv程度の地域をどう対策するか。
2、外部被曝と内部被曝の割合をどう設定するのか。
3、胎児や小児のリスクをどの程度で扱うのか。
4、実際の食品規制値が どの程度の数字になるのか。

 ハラハラしながら 次の展開を待つしかなさそうです

 具体的な数字が出るまでに、PDFを読みきることができるんだろうか…

生涯累積100ミリシーベルト [放射能]



 昨日の新聞報道で、生涯累積100mSvを目安に食品の暫定規制値を見直す方向との話が出ていました。
 その「累積100ミリ」というのも、どうやら 内部被曝と外部被曝を合算した数字の様子。
 数字の大小はともかく、方向性としては マトモな向きになった感じがします。

 今までは いろんな省庁が バラバラに 個別の基準を出しているだけ。
 外部被曝では 住民の避難に関する基準や 学校生活の基準が別個に出されて、それぞれ「年20ミリシーベルト」が目安にされてきました。
 内部被曝では 食品暫定規制値で「年5ミリシーベルト」の目安があっても 吸引被曝などは分からずじまい。
 ましてや 外部被曝と内部被ばくの二つをあわせたら どれだけになるのか、誰も考えていなさそうな感じがしていました。

 それが 今回は「内部被曝と外部被曝、両方 合わせて考えましょう」となったのは 一歩前進でしょう。


 それに、「年20ミリシーベルト」のような単年の基準だと、この先 どれだけ被曝が積み重なるのか分からないのも問題です。
 直ちに影響なくても、何年も汚染地に住んでいたら 積もり積もって 大きな被曝になっていないか不安になります。
 子供が長く その土地で暮らしていっても 問題が起きないようにしたいと考えると、1年間の被曝量に加えて 長期の累積被曝で基準を作るのは必須の課題。
 今頃 このような意見が出てくるのでは 遅すぎるくらいです。


 能書きは ここまでにして、この「生涯累積100ミリシーベルト」を ちょっと掘り下げて考えてみましょう。

 私 ゆでがえるが「生涯累積100ミリシーベルト」という基準を 初めて目にしたのは、まだ勉強熱心な時代のことでした。
 歳がバレますが、それなり(相当?)に昔の話です。
 何処で読んだかは はっきり覚えていないのですが 保健物理学会か何かの文献だったと思います。

 ぱっと見ただけだと 「年1mSv」の変化形にみえるのですが、1年に限ってみれば かなり大きな被曝が許容されますから 当時は「随分と緩い基準」だと思ったものです。
 その後にも 事故の前から この「生涯累積100ミリシーベルト」というのは いろいろな人から耳にすることになるのでした。

 柏市が出している「専門家の見解」の中でも、藤井先生が「私見」と断りながらも「生涯100ミリシーベルト」「健康への影響が少ない目安」としています。
 これは 別に「事故に対応した緊急時の基準」ではなく、事故の前から「通常時の一般人への被曝の目安」として提唱されたことのあるレベルでもあるのです。
 今でも 私はこの数字を平時に使うには「緩い基準」と思っていますが、事故後の数字と思えば「現実的」とも「挑戦的」とも取れる水準です。


 では、どの辺の線量率までなら「生涯累積100ミリシーベルト」の基準内といえるのでしょうか。
 またまた素人計算を武器に ちょっと数字をいじってみましょう。

 まず、前提となる条件です。

・日本人の平均寿命を考え、「生涯=80年」と仮定します。
・今回は 放射性セシウムによる外部被曝だけで計算します。
・放射性セシウムの比は「Cs134:Cs137=1:1」で、物理的半減期に従うものとします。
・生活パターンは 木造住宅に居住し、屋内16時間と屋外8時間の設定です。

 セシウム134の半減期は2年、セシウム137の半減期は30年。
 汚染量から線量率への換算係数は「IAEA-TECDOC-1162」からの引用で、セシウム134は「5.4E-6[(mSv/h)/(kBq/m2)]」で セシウム137は「2.1E-6[(mSv/h)/(kBq/m2)]」

 あとは 等比級数の和の公式で計算してしまいましょう。
 高校数学の計算です。ゆでがえるは??年ぶりです。
 80乗を普通の電卓で計算するのは大変なので、関数電卓を使った方が良さそうです。
 (使える人は表計算ソフトで…)

 すると出てくるのが「セシウム137の汚染量1kBq/m2あたり 0.560mSv」という数字。

 大雑把な目安なのですが、柏市の汚染量(推定5万ベクレル/m2)だと、事故由来の累積外部被曝は80年間で約28mSvと見込みます。
 ひどいことがなければ 内部被曝込みでも30mSv前後でしょうか。
 相当に長生きしても「生涯累積100mSv」には届きそうにありませんねえ。


 逆に この「生涯累積100mSv」を越えそうなのがセシウム137で約18万ベクレル/m2以上の土地ということになります。
 現在の空間線量率でいうと、1.4μSv/hを超えている場所です。

 筑波大学の資料で見てみると、黄色で塗られた地域までは基準内ですが オレンジ色で塗られた地域だと現状ではアウトとなってしまいます。
 中通りには 除洗しないと厳しい場所が広くありそうですし、宮城県にも対策が必要な箇所があるでしょう。
 避難対象になっている地域だと 生涯累積で500mSvを越える場所がありますから、今後予想される規制解除などが心配です。


 それにしても この「生涯累積100ミリシーベルト」でさえ 福島県だと挑戦的な数字です。
 これまでは 汚染の実態に合わせて 甘い基準を作ってきたように見えるのですが、今回の数字は 現状より厳しいところでしょう。
 食品暫定規制値の改訂で 提言がちゃんと生かされることを願うとともに、外部被曝についても せめてこの水準を狙って対応を取ってほしいものです。
 それには 誰かが 住民の被曝を総合的に見守っていく必要があるのですけど、今は まだその体制になっていなさそうなのも心配です。


 福島を離れて、関東圏での話なら 千葉県や東葛地区の偉い人方には 緩めな「100年で100mSv」の水準に甘んじてほしくありません。
 現状の「10年で10mSv」のペースからもう一頑張りして「5年で5mSv」を目指して対策して欲しいところなんですけどねえ。


(追記)

 半減期が短いヨウ素131を計算に加えても 生涯累積の被曝線量はほとんど増えないようです。


柏市での被曝を総まとめ [放射能]

 あの 最悪だった平成23年3月15日からの1年間で 柏市民は どれだけの被曝量になるのでしょうか。
 このブログも 始めて1ヶ月になりますから、これまでの山勘計算の総まとめをしてみましょう。

 まあ もともとの試算が 電卓一つで叩きだした素人仕事なんで 多少の誤差はご容赦、ご容赦。
 計算仮定で 保守的な数字を置いているので、数字が大きい方向にズレるはずなんですが。

 算出条件は、柏市西部で木造住宅に在住の成人で屋内16時間・屋外8時間の設定です


1、外部被曝

 ココで計算している数字です。
 柏市でも 線量が比較的高めの地区、具体的な線量率でいうと6月時点で0.4μSv/hを少し越えてるくらいの場所を想定しています。
 先月のエントリーでは6月起点で試算していますが、3月15日からの1年間で計算を始めると 約2300μSvと見込みます。
 ただ、我が家の実測値では 物理的な半減期から予想されるよりも減少幅が大きい印象ですので 実際にはもう少し小さい値になりそうです。

 6月時点で 線量率が0.3μSv/h半ばくらいの場所(がんセンター東病院の水準)だと 約1800μSv前後でしょうか。
 同じ地区でも、マンション住まいの方たと更に低いものと思います。

 この数字は 自然界のバックグラウンドを含んでいません。


2、食品による内部被曝

 7月12日に 厚生労働省からも試算が出てきました
 詳しい計算過程は分からないのですが、「年間 合計111μSv」という数字は 山勘計算と あまり違わない水準ですね。

 不検出の食品などは保守的に扱われているのですけど、検査された食品の平均と 流通している食品の平均が同じ前提で導出されていそうなのが ちょっと気になります。
 静岡茶のバタバタや 国産牛肉の問題をみると、公式な検査の数字より2倍から3倍高い数字の食品が数多く口に入っている可能性はありそうです。

 逆算からの想像ですが 私は「食材を気をつけている人で100μSv、全く気にしない人で300μSvくらい」を考えています。
 国内の検査でパスしたはずのお茶が EUの輸入検査で約1500Bq出た例がありますから、とりあえず 国内検査の3倍くらいの濃度の食品が出回っている想定です。


3、水道水からの内部被曝

 前回 計算しましたが、騒ぎの割には 一年間でみると 40μSv程度と見込みます。


4、再浮遊粉塵と土壌の直接経口摂取

 ココココで計算したように、かなり安全サイドの数字を使っても 大きな被曝量にはなりません。
 成人の場合 二つをあわせても 実際には20μSvに届かないものと推測いたします。


5、事故直後のプルーム吸引

 3月中に福島第1原発から巻き散らかされた放射性物質を吸引して起きた被曝については ゆでがえる独自では計算していません。
 濃いプルームが流れていた時間帯に どれだけ外にいたかで数字が大きく変わるため ちょっと扱いにくい問題です。

 公的機関からだと、日本分析センターで出している試算がありますので見てみましょう。
 資料では 24時間屋外にいた条件で「73.3マイクロシーベルト」と出ています。

 日本分析センターの濃度は ヨウ素131では東京都労働局の計測とほぼ同じなのですが、セシウム134とセシウム137では 半分程度と少な目の数字になっています。
 これが 回収装置の問題なのか 地理的な問題なのかは分かりませんが、放射性セシウム由来の被曝を倍で見込んでおくのも一法かと思います。

 ここでは 3月15日・16日に24時間屋外にいた条件で100μSv
 屋内にいた場合の軽減率は 木造住宅では 0.25(4分の1)から0.1(10分の1)が使われますが、保守的な値で計算して外出をしなかった条件で25μSvと想定しておきます。


6、全部 まとめてみると

 自然界のバックグラウンドを含まずに 福島由来の被曝だけで計算すると…


 

推定被曝量

外部被曝 1800~2300μSv
食品由来の内部被曝 100~300μSv
水道水由来の内部被曝 40μSv
再浮遊粉塵と直接土壌摂食 20μSv
プルームの吸引被曝 25~100μSv

(合計)

1985~2760μSv



 外部被曝や プルームの吸引被曝は、個人差が大きいので 平均値だけでは考えきれない部分です。
 ただ、表の計算で使っている数字は 安全サイドの仮定で計算しているつもりなので、よほど極端な生活をしていない限り 柏で暮らしていて3mSvにいくことはないのではないかと予想いたします。

 私 ゆでがえるの場合、2200μSvくらいかなあ。



「安全・危険」と「安心・不安」 [放射能]



 多分 完全に旬を外したエントリーです。

 随分前に 柏市が発表した「専門家の見解」
 中村先生の発言には かなりの違和感があるのですが、直接の批判は水琴さんのブログと コメント欄でのたろうさんの意見に尽きるように思います。

 最大の問題は「もっと線量が高いところがあるんだから、柏くらいなら我慢しろよ」という不適切発言ですし、「除洗→膨大な労力と費用がかかる」という決め付けも生産的な思考が停止しているとしか思えません。

 福島と柏を比べる発言は 差別を助長しかねない問題ですし、科学的な議論の範囲を「柏での安全性」から「福島の線量での安全性」まで広げてしまうわけですから 意見の混乱を招くと危惧します。
 多分、このようなヤバイ言葉を吐かれるからには 中村先生は 自分の中で「福島の線量でも絶対に安全」と考えていて、尚且つ それが「専門家」の共通認識で、更には アホな柏の住民も受け入れるべきだと思い込んでいるのでしょう。
 かえるごときが 大先生に申し上げる言葉じゃないのですが、相当に視野が狭隘なんじゃないかと思います。

 また、柏での除洗を「多大な人員と費用がかかる」と考えているのも ちょっと変。
 校庭の表土除去みたいな大技だけではなくて、除洗活動の多くは 日常の清掃活動の延長だのはず。
 落ち葉掃きや ベランダ掃除や 雑草抜きなど、日々の生活や業務の一部でしょう。
 職員の被曝や追加のコストは冷静に見積もられるべきですが、「除洗は多大な費用が掛かるから無駄な努力」との決め付けは思考の動脈硬化も甚だしいのです。

 いずれも「柏の線量は絶対安全」という出発点に絶対の自信を持っていらっしゃるからこその見解なんでしょう。
 その立場を無批判で受け入れる人(特に市の偉い人)がいるとすれば よくよく見解の出発点や人の立ち位置を吟味するべきです。

 柏に限らず、昨今の放射能汚染に対する考え方は「安全・危険」と「安心・不安」の二つの軸があるでしょう。

 「安全・危険」といってもの どちらかに一方に割り切れるモノではなくて、多くの人は その間の段階のどこかの考えを持っているのではないでしょうか。
 中村先生のような考え方だと「絶対に安全」の立場でしょうし、閾値がないと考えれば「多分、安全」くらいの位置でしょう。
 逆に ECRRの考え方を採用している方だと「絶対に危険」の見解でしょうし、「分からないけど危険だろう」という立場も多いはず。

 「安全」か「危険」かの比較軸は 確かに科学の問題ではあるのですが、未だに結論が出ていません。
 徹底的に議論をしても この先しばらくは 万人が納得する結論は出ないでしょう。
 現在の柏では どの立場も混在する状況を受け入れるしかないのです。

 「安心」と「不安」の軸だって どちらか一方に割り切れるほど 人の感情は単純じゃないでしょう。
 「強く安心」から 「どっちつかず」を通って 「強く不安」までの範囲の何処かに分布しているはずです。
 さらに 「安全・危険」は思考の問題ですが 「安心・不安」は感情の問題ですから、多くの人は絶えず揺れ動いているものと思います。

 輪を掛けて 議論を複雑にするのは「安全と考えていても、安心と思っているとは限らない」という点です。
 「安全→安心」と「安全かどうか分からない(あるいは 危険を確信している)→不安」と 単純な二分法ならわかりやすいのですが、思考の出発点の「安全」が強固なものでないのが厄介です。

 ある放射線の量が 安全かどうかの事実は 共通の認識が作れません。
 議論のスタートになる「安全」は 理論や思考の中での安全でしかないのです。
 ですから、「理論的には安全なはずだけど、不安は残る」という ちょっと矛盾した立場も大いにありえます。

 不安は無知から生じるだけではないのです。
 ある程度の知識を持っている人でも(特にLNT仮説を信じる立場なら)不確実性から生じる不安はあるはずです。
 もっと深堀りすれば、「ICRPの基準」だって「安心の基準」や「安全の基準」なんかではなくて、行政や事業者にとっては「許容の基準」であり 住民にとっては「受容の基準」なのです。

 柏のリーダーは 感情的な問題で多様な分布を持つ人たちをまとめていかなければいけないのですから、大先生みたいなシンプルなデジタル思考に毒されることなく 様々な立場の人の意見に耳を傾けて欲しいものです。

 多くの柏市民は 知識が足りないから怖がっているワケでもないし、理論的に説得できれば安心させられるモノでもないのです。
 無知からくる恐れは広報活動や信頼醸成で軽減できるでしょうが、不確実性からくる恐れは教育や知識普及では軽減されないのです。

 中村先生みたいに 物事を極度に単純化して考えられる住民ばかりなら 市長さんも楽でしょうけどね。



水道水の放射能 [放射能]



 これまで 色々と電卓で数字遊びをしてきましたが、水道水からの内部被曝がのこっていました。

 柏市の水道水の計算ですから 柏市水道部の発表資料を使えばよいのですけど、検出限界値が高くて ちょっと使いにくいデータです。
 何より セシウムで一度も有効な値がないのが 致命的。

 仕方がないので 日本分析センターデータを混ぜながら またまた電卓を叩いてみましょう。

 成人の飲料水の摂取量は 暫定規制値の導出に用いられた「1.65L/日」を用います。


1、ヨウ素131

 最初に 柏市水道部の資料を見てみましょう。

 3月23日に110ベクレル/Kgのヨウ素131が検出された後、25日に33Bq/kgと26日にも 14Bq/kgが出ています。
 3月24日には検査が行われておらずデータがない上に、3月27日以降は「未検出」が続いています。

 柏市が検査を始める23日の前にも 22日には東京都水道局で210Bq/kgが検出されていますし、日本分析センターのデータでは 3月18日から混入が始まっているのが分かります。
 個人的には 3月15日に最初のフォールアウトがあったのですから、その時から汚染が起こっていてもよいように思うのですけど それを裏付ける証拠はありません。

 とりあえず、実測値があるところはナマの数字を、測定が行われていない日は その他の場所の数字から類推して 表を埋めてみましょう。

柏市水道部実測値

 類推値で補完 

3月18日~21日 (データなし) 10Bq/kg 検出限界値
3月22日 (データなし) 336Bq/kg ココの第7報より
3月23日 110Bq/kg 110Bq/kg
3月24日 (データなし) 45Bq/kg 他水道局から類推
3月25日 33Bq/kg 33Bq/kg
3月26日 14Bq/kg 14Bq/kg
3月27日~31日 (不検出) 10Bq/kg 検出限界値
4月1日~10日 (不検出) 10Bq/kg 検出限界値
4月11日~20日 (不検出) 5Bq/kg 半減期から類推
4月21日~30日 (不検出) 2.5Bq/kg 半減期から類推
5月1日~10日 (不検出) 1Bq/kg 半減期から類推
5月11日~20日 (不検出) 0.5Bq/kg 半減期から類推
5月21日~31日 (不検出) 0.25Bq/kg 半減期から類推



 類推した汚染度で 1日1.65リッターずつ 水道水を飲んでいくと 5月末までに1350ベクレルのヨウ素131が口に入ることになります。
 ヨウ素131の 預託実効線量への換算係数は 成人で「2.2E-2〔mSv/kBq〕」。

 これらを掛け合わせると ヨウ素131からの被曝は 約29.7μSvと見込まれます。


2、セシウム134

 放射性セシウムは 柏市水道部では不検出ばかり。

 仕方がないので、日本分析センターのデータを見てみましょう。

 実際に出ている数字は そのまま使うことにしますが、検出限界が分かりません。
 表の中で一番小さい「0.25ベクレル」なのですが、0.4ベクレル付近で数字の連続性がなくなっています。
 調べてみると 日本分析センターでは 別な調査で検出限界を「0.5ベクレル」としているようです。
 水道水の調査で同じ検出限界なのかは確信がもてませんが、公表されてる日次の数字と整合性がありそうなので これを使うことにしておきます。

 セシウム134は 半減期が長いですから、来年まで ずーっと 検出限界値でコンタミが続くと考えましょう。

 実際に検出された数字の合計は 21.7ベクレル。
 不検出日と来年3月18日までの残り日数の合計「272日」に 検出限界「0.5」を掛けあわせて 136ベクレル。

 毎日1.65Lずつ 水道水を飲み続けると 口に入るセシウム134は 全部で260.2ベクレル
 セシウム134の 預託実効線量への換算係数は 成人で「1.9E-2〔mSv/kBq〕」。

 これらを掛け合わせると セシウム134からの被曝は 約4.94μSvと見込まれます。


3、セシウム137

 これも日本分析センターのデータを見てみましょう。

 不検出の日には 0.5ベクレル」を検出限界と見立てて使用します。

 あとは ひたすら電卓を叩いて計算すると、1年間で口に入るセシウム137は 256.2ベクレル
 セシウム137の 預託実効線量への換算係数は 成人で「1.3E-2〔mSv/kBq〕」。

 これらを掛け合わせると セシウム137からの被曝は 約3.33μSvと見込まれます。


4、ちょっとまとめ

 平成23年3月18日からの1年間で 水道水を毎日1.65Lずつ飲み続けると、合わせて 38.0μSvの被曝になると予想されます。

 年間で通してみると あまり大きな数字はならないんですねえ。


 (追記)

 この資料にある調査、大掛かりにストロンチウムとプルトニウムを調べるようですが 9月の結果が待ち遠しくもあり 心配でもありです。



多分 それは職業病 [放射能]



 葬儀と日常雑務に追われる生活を送っていたら、幾つか資料を見落としておりました。

 私が特に面白いと思ったのが、柏市のホームページに出ている資料です。

空間放射線量測定結果に基づく専門家による見解(PDF形式:3,980KB)

 書かれている内容は それぞれ 至ってマトモなのですが、微妙な差異があって 先生方の個性が出ているように思います。
 特徴的なのは 最初に文章を掲載されている中村尚志先生と、3番目にスライドを掲載されている藤井博史先生の比較です。


 中村先生の見解

・東葛地区の線量は核実験時代や自然高線量地域とくらべて十分に低い。
・この数値では(健康のリスクについて)心配の必要がない。
・内部被曝は1年間で見れば微量である。
・今の水準から線量を下げる作業を行うのは無駄な努力でALARAの精神に反する。


 藤井先生の見解

・(東葛地区の線量では)確率的な影響は 統計的に有意な増加とはならない。
・内部被曝は 既に体内に存在している放射性核種の量に比較して 有意に大量ではない。
・住民の生命を直ちに脅かすものではないが、被曝を低減させる努力は続けるべき。


 括弧で括った部分は 筆者の解釈で補った部分です。
 私が興味のある部分を恣意的に抜き出していますので、出来れば 原文をご覧いただくのがよろしいかと思います。


 まず、現在の線量では外部被曝で健康の影響が出ないであろうという点では お二方とも一致しています。
 ただ 結論に至る過程はちょっと違いがある言い回しになっています。
 中村先生は過去の事例や自然高線量地域の研究を根拠に 閾値があると考えている雰囲気です。
 藤井先生はLNTから確率的影響の大きさを計算して「有意差な増加がない」としています。
 出発点が異なるのですが、この部分は 結論が出ていないのですから どちらの見解も真っ当でしょう。
 中村先生のちょっと無神経な発言はアウトですけどねえ。。

 内部被曝についても「影響が少ない」という点で一致しているのですが、藤井先生はちょっと慎重に書いている感じがします。

 ここまでの現状認識は ほとんど同じなのに、除洗に対する考え方で主張が大きく違っています。

 中村先生は、「多大な人員と費用を掛けて 年1mSv以下にするのは無駄な努力」とし 更に「ALARAの精神とも反する」と述べています。
 更に 学校の除洗についても「このようなことに多大な費用を掛けるのは問題だと思います。」との見解です。

 対して、藤井先生は「年10mSvを下回る被ばく線量では これをさらに低減するために実施する行為は正当化されにくい」と文章を引用しながら、結論では「住民の生命を直ちに脅かすものではないが、被曝を低減させる努力は続けるべき。」との記述になっています。


 面白いと思うのは、中村先生の考え方には「今の線量は問題がない→除洗に労力を掛けるのは無駄」と断定的で理詰めで迷いが感じられない点です。
 対して 藤井先生の見解では[有意差がない」のようにぼかした表現を使い、被曝低減策について矛盾した着地点をとっています。

 私は 藤井先生の見解は違和感がなく ほぼ完全に同感なのですが、中村先生の見解には素直に頷けない部分を多く感じます。

 藤井先生のような ある意味 曖昧で矛盾を内包する考え方は 医学教育を受けてきた人間に多く見られるように思います。
 ステレオタイプな偏見なのかもしれませんけど、私の周りの同業者は 皆 藤井先生のような議論を展開をするんですよね。
 そして 結論は「有効じゃないかもしれないけど、害が少なくて 簡単に出来ることはやっておきましょう」になってしまうのでした。

 こんなことをやってるから 「医学部は理系じゃない」って言われるワケですよ。
 まあ、実際 全然理系じゃないのですけど。

 中村先生のような ストレートで合理的な考え方は本当に物理学者的に見えてしまうのです。
 一つの見解の中で 筋道が通っていて 理論的には完璧でも、普通の柏市民に納得してもらうことは出来るのかしら。


 (追記)

 中村先生は「5年平均で年1mSvという規定がない」と書いてありますが、これだけは確実に間違いです。
 ICRP1990年勧告(publ.60)では 下のような記載があります。

公衆被ばくの線量限度

実効線量 1mSv/年(特別な状況のみ1mSvを超えることも許容されるが、5年平均で1mSvを超えない)



 新しい2004年勧告では 記載がちょっと変わっています。

計画被ばく状況での公衆被ばくの限度

実効線量 年間1mSv(特別な状況のみ年間1mSvを超えることも許容されるが、5年間の平均で1mSvを越えない)



 原文が有料なので、孫引き資料をリンクしておきます。
 (PDFの12ページ目)

 色々 書きたいことはあるのですが、今日は この辺で…



きのこと、牛と、スピード違反(その2) [放射能]



 前回、セシウム汚染牛肉について書きましたが、その後も全く収束する気配がありません。
 東北の牛肉が これほど広い地域に流通していたのには 驚かされました。
 現代社会の物流力の凄さでしょうか。

 その汚染牛肉ですが 食べているとどのくらいの被曝になるのでしょうか。
 牛肉が出荷され始めたのは5月からと報道されていますが、念のため4月からと考えておきましょう。
 回収などの対策が取られるとしても 7月中は 市中在庫やなんだかんだで 疑い牛肉が売られると仮定します。

 稲ワラを食べた牛のセシウム量は 基準値以下からキロ3000ベクレルまでの範囲のようです。
 保守的に 最高のキロ3000ベクレルで計算を進めます。

 で、一番問題になるのは どれだけの頻度で国産牛を食べているかです。
 ゆでがえるは 牛肉自由化前の世代なので、牛肉は国産・外国産を問わず ほとんど食べません。
 月に一回くらい 自宅で焼肉をしますが、羊とブタばかり。
 手作りハンバーグは牛豚合挽きのひき肉を使いますけど、それ以外は豚ひき肉です。
 独身時代はお付き合いで焼肉屋にも行きましたし、ユッケもガンガン食べてたんですけどね。

 我が家の例は極端でしょうから、とりあえず 毎週一回 300gの国産牛肉を食べるものとしておきます。
 すると、4月から7月末で食べる牛肉の量は「18週X300g」で 合計5.4kg
 口に入るセシウムは16200ベクレルになります。

 食品による内部被曝のエントリーで試算したように、セシウムには とりあえず 一定の割合でストロンチウムがついてくると考えておきましょう。
 暫定基準値の割合で計算すると セシウム1ベクレルあたりの実効預託線量は1.868X10-5mSv

 全部を掛け合わせると 「16200X1.868X10^-5」で、約303マイクロシーベルトの被曝になります。

 週一回和牛を食べて それが最悪の汚染状態が続くちょっと厳しい前提ですから、今後でしっかりとした対策が取られれば 内部被曝量は極端に多くならないでしょう。

 でも・・・、心配になるのは 牛肉だけじゃありませんよね。
 牛つながりで 牛乳と乳製品は不安になりますし、肉つながりだと 豚肉も疑わしく感じられてしまいます。
 前回 書いたとおり 今の検査体制では 暫定基準を越えた食品を完全に食い止めることは出来ません。
 検査体制を強化していくことは 最重要課題なんですが、多くの検査資源を牛肉に対してのみ費消するのが正しいのかは 冷静な検討が必要に思います。

 生産段階で放射能の取り込みを減らす努力を徹底する。
 食品検査の体制を強化して 汚染食品が市中に出る確率を減らす。
 汚染品の回収制度を確立し 汚染食品が消費者に渡る確率を減らす。


 それでも 出来るのは確率の世界の話だけ。
 規制越え食品が売られることはゼロにはならないのですから、最後に安全を担保するのは暫定基準値の余裕度です。
 現在のキロ500ベクレルという暫定基準値の大きさの是非は とりあえず考えないでおきますが、ココから規制を緩めていくようだと 今日のような事態になった時の余裕がなくなってしまいそう。
 正攻法の対策ではなく 基準値を蔑ろにして 黒を白にする「解決法」が取られないことを願うばかりです。

 牛肉の陰に隠れて、しいたけが基準値越えしていたり、先週にはキロ490ベクレルという作物があったりしているのですが、それらがココまでの騒動にならないのは 誰かが基準値の「安全度」に頼り切っているのかもしれませんねえ。



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